• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

マイクロ土壌デバイスによる根の成長メカニズムの定量解析

研究課題

研究課題/領域番号 16H05974
研究機関神戸大学

研究代表者

肥田 博隆  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (60402509)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードマイクロ・ナノデバイス / Plant-on-a-chip / 植物生理 / 生物物理
研究実績の概要

本研究は,周囲環境が植物の根の成長に与えるメカニズムを定量的に評価するため,マイクロデバイスの応用による新規分析技術の確立を目的としている.本年度に実施した具体的な内容は以下の通りである.
(1)主根の推進力計測デバイスの開発:主根を対象とし,推進力(土壌中を伸長する際に発揮する力)を計測するためのマイクロデバイスを開発した.本デバイスは,力センサを集積化したマイクロ流路を基本構造としており,センサ部で根端をトラップすることで,根が物理的に拘束された際に発揮する力を定量的に評価するとともに,簡易な機械モデルに基づき,根の機械的特性(ヤング率)の推定を行った.これらの結果は,根が土壌中を伸長するメカニズムを解明する上で重要な知見となる.(2)機械的ストレス下における根の生育分析:様々な寸法のPDMS製マイクロピラーアレイデバイスを開発し,異なる機械的ストレス下における根の生育分析試験を行った.
(3)胚軸の成長力評価デバイスの開発:種子より発生した胚軸が,土壌から地上部に進出するために必要な力を評価可能なマイクロデバイスの開発を行い,その計測に成功した.
(4)タイムラプス観察システムの構築:恒温装置内にある植物の根の成長を,経時的に観察,評価可能な観察システムを構築した.根は,重力方向に沿って伸長する性質があり,本システムにより重力方向に沿って配置した根のタイムラプス観察を可能とした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた分析用マイクロデバイスの開発が完了し,様々な条件下における分析を行う基盤は予定通り構築された.また,分析する上での観察・評価システムの開発を行い,今後,評価が円滑に進めることが可能であると考えている.

今後の研究の推進方策

初年度で構築した分析プラットフォームをもとに,当初の計画に従って種類の異なる植物,ならびに育成環境下における定量的な分析を進める.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ANALYTICAL METHODS OF ROOT GROWTH BEHAVIOR USING AN ARTIFICIAL SOIL DEVICE2016

    • 著者名/発表者名
      Hirotaka Hida
    • 学会等名
      20th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences(MicroTAS 2016)
    • 発表場所
      Dublin, Ireland
    • 年月日
      2016-10-09 – 2016-10-13
  • [学会発表] 根の成長パターン解析を目的としたマイクロピラーデバイスの開発2016

    • 著者名/発表者名
      西脇 大維
    • 学会等名
      日本機械学会 2016年度年次大会
    • 発表場所
      京都大学伊都キャンパス
    • 年月日
      2016-09-11 – 2016-09-14
  • [学会発表] FABRICATION OF FORCE SENSOR FOR STUDYING SEED GERMINATION OF PLANTS2016

    • 著者名/発表者名
      Hirotaka Hida
    • 学会等名
      Asia-Pacific Conference of Transducers and Micro-Nano Technology 2016 (APCOT2016)
    • 発表場所
      Kanazawa, Japan
    • 年月日
      2016-06-26 – 2016-06-29

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi