太陽フレアやコロナ質量放出に伴い大規模なSolar Proton Event(SPE)が発生すると、人工衛星の故障等の甚大な被害が引き起こされる。大規模なSPEの履歴は、過去70年程度は直接観測記録が残されているが、それより長いタイムスケールでの発生頻度や規模の上限などはよくわかっていない。本研究では、大規模SPEの代替指標である樹木年輪の14C濃度を1年分解能で測定し、急激な14C濃度増加をとらえることで、過去に発生した大規模SPEを調査することを目的としている。大規模SPE頻度を明らかにするとともに、大規模SPE発生と太陽活動度との関係の解明を目指す。
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