日本海の沿岸は、冬季に活発な雷雲活動が発生し、強烈な冬季雷が起きることで世界的に有名である。この冬季雷雲や冬季雷からガンマ線(エネルギーの高い放射線)が見つかっており、その生成過程は大きな謎であった。本研究では、石川県や新潟県を中心に放射線マッピング観測を新たに展開するため、可搬型で小型の検出器の製作し、多地点マッピング網の構築、冬季の観測、そしてデータ解析を行った。その結果、冬季雷でのガンマ線放射に伴って、大気中で光核反応が起きていることを世界ではじめて明確に示し、冬季雷雲の中で電子加速が起きている現象も多数捉えることに成功した。
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