研究課題
若手研究(A)
金属-絶縁体転移を示す強相関酸化物(La,Pr,Ca)MnO3 (LPCMO)、VO2、ReNiO3(Re=Nd, Sm)を対象として、独自技術によりナノ電子相サイズ以下の数十-100 nmサイズのナノ構造体の創製に成功した。THz時間領域分光法を用いてLPCMOナノ細線中のナノ電子相の相転移特性(転移点分布)と伝導特性の定量的関係を解明した。またナノ空間サイズ制御により、試料中のナノ電子相数を制御し応答性(抵抗変化の急峻性)を操作できることを実証した。
3次元ナノ構造科学
独自の3次元立体造形技術を難加工材料であり微細化の実現が遅れている強相関金属酸化物群に適応することで、機能発現の最小単位であるナノ電子相の相転移の特性の評価に成功し、その特性を明らかにした。またナノ電子相の電界制御の実現は、これまで魅力的ではあるが操作が難しくポテンシャルが充分引き出せていなかった強相関金属酸化物に対して、その物性操作法を実証するという先導的な立ち位置である。