2つの面を接触させて水平方向に動かすと、駆動と逆向きに抵抗力が発生する。これが摩擦である。摩擦は幅広いスケールで現れる。小さなスケールではマイクロマシンや分子モーターの駆動部分、大きなスケールではプレート間に働いて地殻変動や地震の原因になる。新たに開発した計測手法は、真実接触面を原子レベルで観察し、摩擦力と垂直抗力の計測が可能であり、従来のマクロスケールの摩擦研究と比較が可能になった。構築した実験系で金属の摩擦を原子レベルで観察し、予想とどう異なるかを説明した。このミクロとマクロとの比較は、最先端の工業で用いる微小な機械の性能向上だけでなく、身の回りの現象の理解に向けた知見の獲得に貢献する
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