研究課題
本年度の研究成果をサブテーマごとに以下に示す.(A) 高応答性を追求した二足ロボットの開発:小型高速ビジョンを搭載した二足走行機構と外部環境に設置した高速カメラを接続した高速走行システムを開発した.これにより,ロボット視点と環境視点の双方向認識が可能となり,高速視覚ベースの二足ロボットに関する技術基盤を整備した.また,アクチュエータと走行メカニズムの最終調整をおこないブラッシュアップすると同時に,トレッドミルおよびリアルタイムコントローラと統合することで,全体システムを構築した.(B) 非ZMP規範の二足制御手法の確立:二足ロボット視点の高速ビジョンによってロボットの絶対位置姿勢を推定し,バランスを制御する手法を提案した.二足ロボットの走行時に生じる視線変動に対して,環境にセットされた多点マーカの取得により位置姿勢のロバストな推定手法を実装した.また,着地の衝撃を軽減するための緩衝制御手法について,弾性モデルと塑性モデルの制御則を切り替えることなく,統一した制御則を用いてパラメータ調整のみにより柔軟特性を制御可能な手法を実現した.(C) アスリートレベルを目指した二足運動の実現:定常的な高速走行と急減速による停止の連続動作を実現した.前方から急にロボットへ向かってくる障害物に対して,二足ロボット視点の高速ビジョンを用いた認識に基づき走行中に急停止する動作を実証した.これにより,ロボットのバランス安定化とターゲットへの適応動作を高速ビジョンにより並列的に遂行することが可能となり,低次のサーボ制御から高次の軌道計画までの階層的動作をリアルタイムにフィードバック制御することを実現した.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Robotics and Mechatronics
巻: 31 ページ: 45~56
10.20965/jrm.2019.p0045
http://www.k2.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html