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本申請研究では、航空機騒音によるノイズマップを作成し、空間分析を行うことで、騒音のリスクを定量的に明らかにすることを目的に、①ノイズマップ作成のための基盤的要素技術の開発、②ノイズマップの試算、③ノイズマップの精度検証、④ノイズマップと地理空間情報を用いた空間分析、⑤情報公開のあり方、というノイズマップの作成から活用までの一連の要件について研究するものであり、今年度は⑤を除く4項目について着手した。
①基盤的要素技術の開発では、独自開発したADS-B信号を用いた航路データ収集システムを用いてベトナム・ハノイのタンソンニャット国際空港周辺地域の航跡データベースを構築した。また空港近傍において実測調査を実施し、騒音推計に必要なNPDデータ（音源の音響パワーレベルのデータ）を取得した。②Integrated Noise Modelを援用して空港周辺地域のノイズマップを推計するとともに、③当該地域における長期間の騒音実測調査を行い、ノイズマップの精度検証を実施した。実測したNPDデータを用いることでRMSErrorが2.57から1.57になり、Integrated Noise Modelの有用性および実測NPDデータの妥当性を明らかにした。④同時に当該地域に立地する住宅に居住する住民を対象にアンケート調査を実施し、騒音曝露に対する反応量を測定し、住居の位置情報を紐付けることで反応量データベースを構築した。その後、地理情報システム上でノイズマップデータと反応量データをオーバーレイすることで、空間分析を実施し、ノイズマップの有用性を確認した。
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