空間反転対称性の破れた結晶構造を持つワイル半金属NbAsとTaAsの大型単結晶を合成し、運動方向に対してスピンの方向が固定されたワイル粒子に由来する電気伝導現象について研究を行った。形状効果を排除した状態でワイル粒子由来の非散逸電気伝導に起因する負の磁気抵抗効果を観測して磁場方位依存性を明らかにするとともに、強磁場量子極限状態においてホール抵抗率にプラトーが出現することを観測した。また、ワイル点ペアを囲むサイクロトロン軌道のエネルギー準位が磁場方位によって不連続に変化することを発見した。さらに、半金属NbAs2の結晶純度を向上させることにより200万倍に達する巨大な磁気抵抗効果を実現した。
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