研究実績の概要 |
平成28年度は課題の初年度にあたり、年間の目標を「複屈折を発現しない材料の開発」とした。分極率の相殺をコンセプトとした高分子系の複合体(BzMA, benzyl methacrylate; MMA, methyl methacrylate; 3FMA, 2,2,2-trifluoroethyl methacrylateの三元共重合体[1])を光ファイバーのコア材料とし、このコア材料に適合したクラッド材料の選定を行った。結果、三元共重合体からBzMAを欠いた組成の共重合体がクラッド材料として適することを確認した。一方、このようにクラッドの組成が限定されてしまうと開口数に自由度を持たせることができなくなるため、コア/クラッド界面の白濁などのトラブルを回避することができるクラッド組成の範囲の特定を検討した。プリフォームの成分分析および特異的な光ファイバーの試作において、クラッド組成の特定を行った。 また、光ファイバーの偏光解析および屈折率解析を行うため、顕微鏡での観察試料の準備、および評価法を検討した。
[1]Tagaya and Koike, Polymer Journal (2012) 44, 306–314.
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