エックス線照射(線量1000 mGy)で可視化する放射線感応ポリスチレン複合繊維の開発を目的とする。材料構成は、スピロピラン6-nitroBIPSとユーロピウム賦活塩化フッ化バリウムを含む複合材料である。複合繊維は、遠心紡糸装置を用いて作製した。最適条件で作製した複合繊維は、約1200~4400 mGyで白色から青色へ変色した。また、得られた複合繊維は布状に加工が可能であり、人形に着用させエックス線曝露実験を行った。結果として、照射領域と非照射領域に明確な違いが確認できた。本研究で開発した複合繊維は、衣服として着用可能であり放射線を色変化で確認できる個人線量計の新しい形を示すことができた。
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