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2016 年度 実績報告書

液体金属ダイバータ実現のための液体金属自由表面鉛直流のMHD効果の実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 16H06140
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

後藤 拓也  核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (30509518)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード液体金属 / 自由表面鉛直流 / MHD効果
研究実績の概要

交付金額を踏まえて研究計画を一部見直し、液体金属としては取り扱いが容易でかつ融点が摂氏78度と低いUアロイ78(ビスマス-インジウム-スズ系三元合金)を用いることとし、液体金属の駆動にはマグネットポンプを用いることとした。また真空容器内ではなく、アルゴン置換雰囲気内での実験を行うこととした。
アルゴン雰囲気の実現には、別予算で敷設済みのポリカーボネート製グローブボックスを活用することとし、本年度はこのグローブボックス内に設置可能な低融点金属循環装置を購入し、導入した。導入した低融点金属循環装置はSUS304の15A配管でループが構成され、高温用小型マグネットポンプで約1.5m上方に設置されたノズルまで液体金属の連続供給が可能な構造である。これによりノズル下部に位置する液溜めとノズルの間に約70cmの鉛直自由表面流が形成可能となっている。
本年度はこの低融点金属循環装置において、水を用いた初期流動試験を行い、マグネットポンプ、液面計、熱電対等の正常動作を確認し、水の連続流動およびポンプの回転数調整による流量の調整が可能なことを確認した。温度制御系が未導入のためUアロイを用いた流動試験には至っていないが、年度当初予定していた液体金属の連続流動および鉛直自由表面流の実現が可能な環境の構築は完了し、次年度以降に予定している液体金属の連続流動試験およびMHD効果の検証試験のための準備が着実に進行している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度の実施計画に掲げていた、液体金属の自由表面鉛直流の連続生成を可能とするループの製作自体は予定通り完了した。ただし使用する液体金属を年度当初の見直し(常温で融解状態にあるガリウム-インジウム-スズ系三元合金)からさらに変更し、低融点ではあるものの常温では固化状態にあるUアロイに切り替えたため、液体金属の流動には温度制御系が必要となった。装置本体の製作・導入に予定よりも時間を要したことおよび、温度制御系の導入には至らなかったため、液体金属を用いた基礎流動試験は未実施である。

今後の研究の推進方策

平成29年度は温度制御系等の追加機器を導入し、液体金属を用いた基礎流動試験に着手する。並行して磁場印加用冶具や電流印加用システムの製作を行い、本研究の目的である、液体金属の自由表面鉛直流におけるMHD効果の検証実験が可能な環境の構築を行う。平成30年度は平成29年度の成果を踏まえ、流量、流速、内挿物形状、電流値などに対するMHD効果のより系統的なデータ取得を行い、液体ダイバータ実現のための知見を取得する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Estimation of the pumping power of the liquid metal divertor REVOLVER-D for the LHD-type helical fusion reactor FFHR-d12017

    • 著者名/発表者名
      Takuya Goto, Junichi Miyazawa and the FFHR Design Group
    • 雑誌名

      Plasma and Fusion Research

      巻: 12 ページ: 1405016

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1585/pfr.12.1405016

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 液体金属ダイバータのための内部境界のある自由表面流に関する研究2016

    • 著者名/発表者名
      大胡武、宮澤順一、後藤拓也、村瀬尊則
    • 学会等名
      プラズマ・核融合学会第33回年会
    • 発表場所
      東北大学青葉山キャンパス
    • 年月日
      2016-11-29 – 2016-12-02

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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