本研究では、哺乳類着床前胚の発生系譜を定量的に解析する手法の構築を目指し、画像解析技術・統計解析技術・シミュレーション技術の構築を行った。 画像解析では、胚内の細胞を同定する手法を改良し、最終的にはそこから得られたデータを用いた深層画像解析法の提案を行った。系譜統計解析では、細胞の分裂待ち時間などから細胞の潜在情報を推定する手法を提案した。そして、胚内の細胞における力学的相互作用と発生プロセスの再現を目指し力学モデルの構築を行った。 これらを異なる培養条件で得られたマウス着床前胚の解析に応用することで、培養条件依存的な分裂パターンの脱同調や胚全体での構造変化と細胞周期の関係などが明らかになった。
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