多細胞生物の発生では個々の細胞が適切な形態や機能を獲得するプロセスが必須である。植物においては細胞膜直下に並ぶ微小管やアクチン繊維が細胞壁の沈着パターンを適切に制御することにより細胞の成長や分化を支えている。そのためには細胞内での細胞骨格等の構造の配置を時空間的に厳密に制御する必要があるが、その分子的な実態や作用機序は明らかとなっていなかった。本研究ではタンパク質間の相互作用から自律的に細胞内の空間配置が決定される仕組みの一端が見いだされ、多細胞発生の細胞を支える細胞の振る舞いの理解に繋がる成果となった。
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