今後の研究の推進方策 |
1.開発した姉妹染色分体融合の融合系においては、融合の誘導効率が全細胞の2%程度と比較的低く、今後のライブセルイメージングによる解析における困難が予期される。そこで誘導効率を上昇させることを目指す。これまでの成果により、開発した系における姉妹染色分体融合は、切断部位のマイクロホモロジーを利用して行われていることが示唆されている。そこで、予め比較的長いマイクロホモロジー配列をDNAカセットの姉妹染色分体融合ポイントに組み込んでおき、融合の効率が上昇するかを確認する。また融合した染色体のみを可視化するために、ヌクレアーゼ活性を失ったCas9と蛍光タンパク質との融合タンパクを利用した系を開発し、融合した染色体がどのような挙動を示すかを解析する。 2.M期テロメア脱保護解析においては、BLMのヘリケース活性が必要ないという結果が得られたことから、BLMと相互作用する因子(TOP3A, RAD51, FANCM, ATMなど)がM期テロメア脱保護に関与する可能性を引き続き解析する。
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