サクラ属に特異なS-RNase依存性自家不和合性にみられる、花粉側因子SFBによる自己特異的なS-RNaseの毒性発揮メカニズムの解明を目的とし、1)組換えS-RNaseと結合する花粉管タンパク質の網羅同定、2)和合・不和合の受粉雌蕊および培養花粉管におけるS-RNaseおよびS-RNase無毒化因子候補のユビキチン化の調査を行った。本調査により、S-RNaseの毒性発揮に関与する可能性のあるタンパク質およびS-RNase無毒化因子候補と考えられるSCF複合体を同定することができた。一方、和合・不和合花粉管でユビキチン化に差異があると想定したタンパク質についてはユビキチン化を検出できなかった。
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