細菌は細胞外に数百ナノメートル程度のメンブレンベシクル(MV)を放出することが知られている。MVは微生物間コミュニケーションや遺伝子の水平伝播など、細菌の生存や進化で重要な多くのプロセスに関与しており、宿主に対する病原性発揮にも関わっていることが報告されている。さらには、免疫誘導性を示すことからワクチン開発にも利用されており、ガンを標的としたドラッグデリバリーシステムのプラットフォームとして注目を浴びている。MVにRNAが含まれているが、その詳細な解析は行われておらず、機能や生物学的な意義は未知であった。本研究では、MVに含まれるRNAを解析することにより、MVの新規形成機構を明らかにした。
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