研究課題
若手研究(A)
本研究は、木質バイオマスの利用拡大に向けた基盤研究として、木質細胞壁の形成や利用に関わる種々の研究に適用可能な植物細胞壁のイメージングツールの開発と応用を行った。木質の形成過程、特に細胞壁に芳香族高分子リグニンが沈着する過程を簡便かつ高感度に検出する独自の合成化学プローブを活用して、様々な植物組織における木質形成過程のイメージング解析を国内外の共同研究者とともに行った。得られたイメージング解析データに基づき、各植物種・組織特異的な木質細胞壁形成のダイナミクスに関わる新知見を得た。
木質科学・植物代謝機能化学
本研究では、従来困難であった木質細胞壁形成の簡便かつ高感度なイメージング解析を可能とする新手法を開発し、それを活用して木質形成の分子機構に関わる様々な新知見を得た。これらは、陸上植物の進化や環境適応と密接に関わる植物細胞壁の構造・形成・機能の理解に大きく寄与するとともに、持続型社会構築を担う木質バイオマス利用の促進のための基盤構築に貢献する成果である。