研究課題
農業分野において将来予想される気候変動への対応には、農家による取組みと政策的支援の両面が必要である。この観点から我が国の既存研究では、第一に農業分野での気候変動対策の具体的指針と経済的メリットの解明、および第二に将来における気候変動が農業生産に及ぼす影響の経済評価、という課題が残されている。本研究では、これらの点の解明を通じ、我が国の農業分野における総合的な気候変動対策策定に向けた学術的根拠を提供することを目的としている。今年度は、これまでに気候変動が将来の我が国の農業所得に及ぼす影響予測に関する研究成果を学術論文として取りまとめ公表したたほか、これまでの研究成果をもとに、海外(イタリア)からの研究者を招聘し、ヨーロッパでの農家への政策的支援の効果分析に関する国際ワークショップ(2020年1月札幌市および2月東京)を開催した。また、すでに干ばつなどの影響が出ており、将来の気候変動が農業生産に及ぼす影響も強く見込まれるオーストラリアのUniversity of Western Australia(西オーストラリア大学)において、先方の研究協力者のもとで在外研究を実施した。当初は、セミナー開催、および国際共著論文の投稿を予定していたが、在外研究開始直後より新型コロナウイルス対策により滞在先大学研究室での研究作業実施が困難となったため、在外研究を中断し、帰国した。この国際共同研究については、メール連絡等を用いて取りまとめている。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
Journal of the Graduate School of Agriculture, Hokkaido University
巻: 74 ページ: 7-20