中国では食品安全問題が頻発しており、国民の「食品の質と安全性」に対する不満が急速に高まっている。本研究では、中国における「食品の質と安全性」に対する需要と満足度の現状およびそれらの決定要因を究明するため、中国湖北省の都市部と農村部において世帯調査と選択実験を実施した。その結果、「食品の質と安全性」に対する需要は都市部の方が農村部よりも2倍以上高く、その差は所得格差だけでなく「食品ラベルに関する知識」の差によって説明されることがわかった。また、消費者の満足度は、より安全な食品を「実際に購入するかどうか」よりも、それらが「入手可能かどうか」に大きく影響されることが分かった。
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