暑熱ニワトリにおいて、筋タンパク質分解を誘導する臓器間代謝ネットワーク機構を明らかにするため、コルチコステロン(CORT)、ミトコンドリア活性酸素産生(mitROS)、腸管バリア機能、炎症応答、アミノ酸動態の連関に着目し研究を行った。その結果、暑熱ニワトリにおける①mitROS産生が筋タンパク質分解の誘導要因の一つであること、②腸管バリア機能破綻にともなうLPS流入がCORT分泌や3メチルヒスチジン濃度上昇に関与、③筋タンパク質由来のアルギニンが暑熱時の炎症反応に影響を与えている可能性が示された。以上より、暑熱時の筋タンパク質分解は全身性炎症の一環で生じることが明らかになった。
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