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2018 年度 研究成果報告書

乳腺でのIgA産生を促す分子メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16H06207
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 動物生産科学
研究機関東北大学

研究代表者

野地 智法  東北大学, 農学研究科, 准教授 (10708001)

研究協力者 麻生 久  
渡邊 康一  
清野 宏  
佐藤 慎太郎  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードIgA / 微生物 / 乳腺 / CCL28 / CCR10
研究成果の概要

多大な経済損失を伴う乳房炎に対する予防・治療開発は難航しており、その主たる要因として、乳腺での免疫機構の多くが未だ謎であることが挙げられる。そこで、本研究では、乳腺での免疫発達機構を明らかにすることを目的とした。
乳腺にIgA産生細胞が集結する際には、IgA産生細胞が発現するCCR10を介して、乳腺から分泌されるCCL28を認識することが必要である。CCL28は大腸でも発現されており、それは腸内微生物からの刺激により誘導される。乳腺にも、多種の微生物が存在しているが、乳腺でのCCL28発現は微生物がもたらす刺激によって誘導されるのではなく、仔が乳を飲む際の刺激に依存していることが明らかになった。

自由記述の分野

粘膜免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究を通して、分娩後の母体が、生体内に存在するIgA産生細胞を乳腺に集結させる分子メカニズムが解明され、乳汁中の移行抗体が産生されるプロセスの大半が明らかにされた。一方で、この乳腺に存在するIgA産生細胞が、生体内のどこで活性化し乳腺に遊走しているのか、その由来の特定は今後の課題とされた。哺育の質の向上は、母子の健全育成を可能にする重要な課題である。従来の授乳生理に関わる学問に加え、免疫学および微生物学的視点を加えた新たなアプローチを駆使することで、哺乳動物特有の母子間の情報伝達機構が解明され、健康社会の実現に貢献可能な免疫・微生物戦略が確立されると期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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