①質量分析によるUFM1化タンパク質の同定:前年度に質量分析により多数同定したUFM1化タンパク質候補について、細胞内でのUFM1化のさらなる検証を行い、実際にUFM1化を受けていることを確認した。 ②UFM1化タンパク質に関する細胞生物学的解析:UFM1化を受ける分子の中に脂質メディエーターの制御因子が含まれていたため、関連する細胞生物学的解析を行った。 ③ChIP-seq解析の条件検討:前年度に条件検討を行っていた、ChIP-seq解析サンプルの調製方法を元に、実際にサンプルを調製し次世代シークエンサーによるデータ取得、および下流の解析を行った。しかし、有意なピークを得ることができないという結果となった。相互相関解析によりChIPサンプルの質を検討したところ、”marginal”または”failed”という結果となり、サンプルの質が不良であることがわかった。この結果はポジティブコントロールとして用いたRNAポリメラーゼIIに対する抗体で行ったChIPサンプルでも同様の結果であった。これまで次世代シークエンサーによるデータ取得前に、qPCRによる解析で既知の結合部位および非結合部位での増幅の有無を確認することで条件検討を行っていたが、この時は既知の結合部位で増幅していること、非結合部位で増幅していないことを確認できていた。したがってライブラリ作製時のゲノムDNA断片の長さなどに問題があったと考えられたため、対策として、再度のクロマチン断片化、ライブラリ調整時のChIP DNA断片化の条件の検討を行っている。
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