研究課題/領域番号 |
16H06241
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
蓋 若エン 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 政策科学研究部, 室長 (30759220)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地域介入 / モバイルヘルス / 妊産婦 / 新生児 / バングラデシュ |
研究実績の概要 |
本研究目的は低中所得国においてモバイルヘルスによる妊産婦及び新生児健康アウトカム改善の有効性と社会経済的インパクトを実証することであり、バングラデシュの二つの郡LohagoraとDhamraiにおいて妊産婦を対象としたクラスター比較対照試験を実施している。クラスターの対照は参加者の居住するユニオンであり、それぞれのユニオンを無作為にモバイルの文字・音声メッセージによる母子手帳の強化グループ、母子手帳グループ、対照グループに分けて、該当地域の妊婦を妊娠が分かる時点で募集し、妊娠中及び新生児期が終わる(産後4週間)までフォローアップして、母親及び子どもの健康アウトカムを考察する。本研究は、妊娠、出産と生殖ヘルスに関わる基本的な保健医療サービスを強化し、比較的に低いコストで発展途上国の妊産婦及び新生児ヘルス向上における効果があるのかについて、質が高い国際疫学研究で実証する。 平成28年度はフィールド研究を準備して、現地調査員の募集とトレーニングのほか、倫理審査を通した。倫理審査は予定より数か月ほどで遅れた影響で、フィールド研究の開始が遅れたが、研究期間内で完成するのが問題ない。平成30年4月まで参加者の募集が終了して、フォローアップが続き、平成30年10月までフィールド研究を終了する見込みである。 フィールド研究のプロトコールは公表され、医療経済評価のプロトコールは近いうちに投稿する予定である。おれまでの研究実施の経過を国際母子手帳会議、国際保健医療学会、遠隔医療学会などでも報告した。また、現地農村住民の健康啓発活動の活発化により、健康向上の効果も期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
倫理審査は予定より数か月ほどで遅れた影響で、フィールド研究の開始が遅れたが、今までの実施はほぼ予定通りにし、研究期間内で完成するのが問題ない。
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今後の研究の推進方策 |
フィールド研究は、平成30年4月まで参加者の募集が終了して、フォローアップが続き、平成30年10月までフィールド研究を終了する見込みである。研究成果を国際学術誌や国内外の学会を通して積極的に公表する予定である。
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