研究課題
若手研究(A)
本研究ではタンパク質の網羅的解析や細胞毒性経路の網羅的解析を通じて、ALSの最も重要な原因遺伝子であるC9orf72遺伝子産物polyPRの毒性機構とそれに対する治療法の検討を行なった。その結果、polyPRが核小体に集積し、蛋白翻訳阻害を行うことや、相分離を起こして多数のタンパクの機能阻害を行うことを見出し報告した。また、polyPRの産生を抑制する化合物を同定し、現在将来の臨床応用にむけた試験を継続している。
神経内科学
我々はALSの最も重要な原因遺伝子であるC9orf72遺伝子産物polyPRの毒性機構解析を行い、特異的に核小体に集積し、蛋白翻訳抑制を介して神経細胞死を起こすことを見出した。本知見は様々なグループから追試されており、蛋白翻訳抑制はpoly-PRによる毒性機構として広く認知されている。また、今回同定したpolyPRの産生を抑制する化合物はすでに他疾患で臨床応用に向けた治験が進んでおり、臨床化されればその社会的意義は極めて大きい。