約200例のATL患者において遺伝子異常と進行性の病気や予後不良との関係を解析した。その結果、TP53変異、IRF4変異、および、複数のコピー数異常が進行性の病期(急性型・リンパ腫型)と関連があること、逆に、STAT3変異は慢性型・くすぶり型と関連があることを見出した。 さらに、既知の臨床的予後因子と組み合わせた上で、一部の遺伝子異常(PRKCB変異など)は予後と関係があること、特にPDL1コピー数増加が強力な予後因子であることが明らかになった。また、PRKCB変異を持つトランスジェニックマウスを作成・解析したが、免疫系・造血系に表現型を認めなかった。
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