研究課題
これまでの研究結果から、Cancer associated fibroblast (CAFs)においてTGF-βシグナルを調節しているRHBDF2発現誘導に関わる炎症性サイトカイン(TNFα+IL-1α+IL-1β)を同定した。本年度の解析により腫瘍炎症環境において、CAFsは様々な分泌タンパク質や細胞外小胞 (Extracellular vesicles: EVs)を産生することを見出しCAFs由来因子によって引き起こされる胃癌特性の変化、とくに抗がん剤抵抗性などの癌幹細胞性に与える影響について検討を行った。具体的にはCAFsが分泌するEVsの網羅的なプロテオミクスをおこなった結果、CAFs-EVsに特異的に含有されるAnnexin family proteinによる胃癌細胞の顕著な抗癌剤抵抗性の新しい分子メカニズムを見出した。さらに免疫不全マウスへの胃癌細胞とCAFsの腹腔内移植による腹膜播種結節モデルにおいてCAFsとの共移植により腫瘍・転移形成が促進されることを確認している。CAF由来エクソソームが生体レベルで抗がん剤抵抗性を引き起こすのか、同マウスモデルを用いてin vivoでの検討を行う予定である。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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