病的・生理的な大脳皮質の神経活動について、微視的・巨視的な挙動を関連づけて解き明かすべく、マクロ電極と微小電極を組み合わせたハイブリッド電極を用いて下記の成果を得た。①マクロ電極におけるてんかん発作以前に神経細胞レベルで発火頻度の上昇、低下がみられる神経細胞の存在を確認した。②異なるスケールの神経活動を組み合わせることにより発声した母音の復号化を行い、58.6%の復号化精度を達成した。③単一ニューロンを用いた復号化精度が、分離した単一ニューロンの数に依存することを明らかにした。これを踏まえて開発した第2・第3世代のハイブリッド電極を用いて計測を行い、復号化精度を63%まで高めることに成功した。
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