研究課題
若手研究(A)
NLRP3インフラマソームは慢性炎症の発症に重要であることが判明しているが、NLRP3インフラマソームの制御機構は完全には理解されていない。本研究では、NLRP3と結合する新規タンパク質の探索を質量分析にて行い、Gタンパク質サブユニット beta 1(GNB1)を見出した。NLRP3インフラマソームにおけるGNB1の機能解析の結果、GNB1はNLRP3とASCの結合を抑制することでNLRP3インフラマソームを負に制御していることが明らかとなった。
分子細胞生物学
本研究では、NLRP3インフラマソームを負に制御する新規因子であるGNB1を見出した。Gタンパク質とNLRP3インフラマソームの関連を示したことは新規性が高く、学術的にも重要である。さらにNLRP3インフラマソームが慢性炎症の発症に重要であることが判明していることから、GNB1によるNLRP3インフラマソームの抑制効果を利用することで、慢性炎症性疾患に対する新規治療法あるいは新規予防法のに応用できる可能性が考えられる。