研究課題
最終年度は原子膜半導体である遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)MoS2に対してスピン計測用の垂直磁化膜を成長させ、当該電極とMoS2の間のショットキーバリアをゲート電圧印加によって実行的にゼロにできることを見出すとともに(NPG Asia Materials 2021. I.F.=10.0、及び新聞報道あり)、ワイル半金属である類似の原子膜物質であるWTe2において空間反転対称性の破れに伴う一種のスピン増幅効果が生じることを本提案でその実験技術をアップデートした電気的スピン計測手法で実証した(論文投稿中)。更にスピンカレント素子創出の最有力材料であることを本提案で実証したシリコンにおいて、従来の物性科学の常識を覆す人工的なスピン軌道相互作用(SOI)を、本質的にSOIの小さなシリコンに電界効果で創出できることを実験的に示した(Nature Materials 2021、I.F.=43.8、新聞報道あり)。また同じく本提案で当初想定を超える成果として見出した金属超薄膜におけるSOIのゲート制御の証左となる逆スピンホール効果の電界変調(2018年に実証)の逆効果である正スピンホール効果の電界変調にも成功し、Onsagerの相反性がここでも成立していることを示した(Scientific Reports 2021)。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 備考 (3件)
Nature Materials
巻: 20 ページ: 1228
Scientific Reports
巻: 11 ページ: 21779
Phys. Rev. B
巻: 103 ページ: 094430
NPG Asia Materials
巻: 13 ページ: 13
巻: 103 ページ: L041114
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-06-11
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-02-09
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-02-02