研究課題
無限粒子系の時間発展を記述する無限次元確率微分方程式の新しい理論を完成した。 この理論は二つのテイル定理からなるが、それを実行するために、IFC条件とよばれる、無限次元確率微分方程式を無限個のランダム環境を持つ有限次元確率微分方程式のconsistentな無限列を構成を実行する必要がある。それまではDirichlet形式を使用することで実行していたが、それをDirichlet形式理論なしに実行した。その結果適用範囲が拡大し、ディリクレ形式の一意性、ランダム行列の確率的力学的普遍性と剛性、無限次元ダイソンモデルの既約性とエルゴード性に適用できた。剛体球形無限粒子系、ランダム解析関数のゼロ点からなる無限粒子系、ビッグジャンプ無限粒子系など、無限粒子系の世界を大幅に拡張した。ランダム媒質については、二次元一様全域木上のランダムウォークの詳細な性質の解明を進めていたが、このランダムウォークの熱核に様々な振動が起こっていることや、熱核評価に現れる指数がquenchedとannealedで異なることなど、興味深い性質が明らかにした。飛躍型確率過程の熱核評価やハルナック不等式の安定性について、測度付き距離空間における一般論を確立することができた。その中で、飛躍型確率過程に関するDe Giorgi-Nash-Moser理論や安定性理論を完成させ、さらに拡散項と飛躍項が混在する一般の対称確率過程に関する安定性理論も展開した。これらの成果はJ. EMSや Mem. AMS、Adv. Math.などの一流国際誌に掲載された一次元排除過程における大偏差原理のレート関数の明示的な表現を追求し、可解モデルと確率解析の統合する研究を行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 4件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (42件) (うち国際学会 21件、 招待講演 31件) 備考 (1件)
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