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2020 年度 研究成果報告書

極低運動量移行の電子弾性散乱による陽子電荷半径精密決定

研究課題

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研究課題/領域番号 16H06340
研究種目

基盤研究(S)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関東北大学

研究代表者

須田 利美  東北大学, 電子光理学研究センター, 教授 (30202138)

研究分担者 塚田 暁  東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (10422073)
前田 幸重  宮崎大学, 工学部, 准教授 (50452743)
菊永 英寿  東北大学, 電子光理学研究センター, 准教授 (00435645)
研究期間 (年度) 2016-05-31 – 2021-03-31
キーワード陽子電荷半径 / 電子散乱 / 電荷形状因子 / 陽子半径パズル / Rosenbluth 分離法 / 電磁石スペクトロメータ
研究成果の概要

最も信頼度の高い(解析モデル依存性の小さい)陽子の電荷半径を決定するため、東北大学電子光理学研究センターの 60-MeV 電子直線加速器を利用した史上最低ビームエネルギーの電子・陽子弾性散乱の測定装置を建設し稼働させた。ビームエネルギー範囲、20 - 60 MeV、の電子ビームを陽子標的に照射するための新しい電子ビーム輸送系と、広い散乱角度、30-150度、を覆い高運動量分解能、0.1%、で散乱電子を測定するための散乱電子スペクトロメータを建設した。加速電子ビームを用いて装置性能評価を行い、測定系が設計通りの性能を有することを確認し、同時に電子・陽子弾性散乱過程の観測に成功した。

自由記述の分野

実験原子核物理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水素の原子核である陽子の大きさ(電荷半径)の不定性が問題となっており(「陽子半径パズル」)、正確な陽子半径決定のため世界中で熾烈な研究競争が展開されている。陽子半径の不定性は、原子核物理学だけの問題にとどまらず、基礎物理定数である Rydberg 定数の不定性に直結する。また「陽子半径パズル」は素粒子物理学の標準理論との関連もあり、現代物理学の重要な問題の一つとなっている。本研究の目標は、史上最低ビームエネルギーでの電子・陽子弾性散乱で最も信頼度の高い陽子半径を決定することである。本研究はそのわかりやすさから、新聞や科学雑誌の記事となりまた一般講演会や高校の授業等で数多く取り上げられている。

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公開日: 2022-01-27  

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