研究課題
金沢大学衛星は JAXA の「革新的衛星技術実証プログラム3号機」に選定され、2022年度5月にJAXAへ受け渡し、その後3ヶ月以内に打ち上げられることが決定した。打ち上げロケットがH2Aからイプシロンへと変更になったため、機械的インターフェースの再設計・製造を実施した。衛星のフライトモデルの組み上げやハーネス類の電気的接続を確認した。打ち上げ直後の衛星分離から太陽補足までの自動制御において、想定される最悪条件下でのシミュレーションを行い、最も重要な初期フェーズを安全に乗り切れる成立解を見出すことができた。初期フェーズで想定される場合の数が多岐にわたることから、全てを網羅できるソフトウェアの完成には至っていないが、搭載機器を用いた基本的な制御は実現できた状況である。また、定常運用段階では、衛星が昼側/夜側のそれぞれにおける制御則は比較的シンプルであることから、ソフトウェアの見通しがついている。姿勢制御で用いる搭載機器の詳細な試験に基づき、異常検知の方法や、姿勢制御へ適用するか否かの閾値などを定義することができた。それらの情報の組み合わせにより、最適な制御則を選択できるようなソフトウェアおよびバックアッププランを実装している。電波暗室でSバンドとUHFバンドのアンテナパターンの特性を評価し、軌道上運用に適合する性能を有する事を確認した。両バンドの送信機で任意のデータ列を出力できることと、フォーマットに従ったコマンドを受信できることを確認した。またそれに必要なソフトウェアの雛形を開発した。ミッション機器である広視野X線撮像検出器およびガンマ線検出器のフライトモデルに対して、エネルギー応答特性やX線撮像の角度応答を詳細に調べた。また、衛星搭載のオンボードコンピュータとの通信接続試験を実施し、いずれも正常にデータを取得できることを確認した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020 その他
すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (2件)
Proceedings of the SPIE, Volume 11444, id. 114447C 12 pp. (2020).
巻: 114447C ページ: 1-12
10.1117/12.2560121
Proceedings of the SPIE, Volume 11444, id. 114445L 7 pp. (2020).
巻: 114445L ページ: 1-7
10.1117/12.2560605
Proceedings of the SPIE, Volume 11444, id. 114445K 7 pp. (2020).
巻: 114445K ページ: 1-7
10.1117/12.2560604
Proceedings of the SPIE, Volume 11444, id. 114442Z 13 pp. (2020).
巻: 114442Z ページ: 1-13
10.1117/12.2560603
Proceedings of the SPIE, Volume 11443, id. 114430R 18 pp. (2020).
巻: 114430R ページ: 1-18
10.1117/12.2560654
http://astro.s.kanazawa-u.ac.jp/~yonetoku/
http://arc-sat.w3.kanazawa-u.ac.jp/