研究課題
1.微粒子吸着処理:微粒子吸着関連はほぼ終了し,昨年からの継続ではあるが超微粉炭を使った高度膜処理と,通常の凝集沈殿砂ろ過に微粉炭を適用する際の漏出抑制へと展開するした.微粉炭の酸化触媒としての有効性が分かった。2.高機能凝集処理:超高塩基度のポリ塩化アルミニウム凝集剤の有効性は原水の硫酸イオンなどの無機イオンの濃度に大きく影響を受けていることが明らかになった。凝集沈殿砂ろ過に微粉炭を適用する際に、砂ろ過後の微粉炭の残留性は凝集処理後の未凝集の浮遊性微粉炭粒子濃度の残存性に大きく依存していることを見出した。未凝集の浮遊性微粉炭粒子は、凝集処理の後段のフロック形成と沈殿プロセスでは濃度がほとんど減少しないことから、砂ろ過後の微粉炭の残留制御の要点は凝集処理にあることを確認した。3.真空紫外線促進酸化処理:真空紫外線強度と流況の影響を表現することが可能なシミュレーションモデルを構築し、最適な運転法を示した。また、VUVにオゾンマイクロバブルを共存させることにより酸化分解が相乗的に促進されることの他に還元的な分解も生じている可能性を見いだし難分解性有機フッ素化合物の効率的な処理の可能性を示した。また、VUV単独処理が経済的に実用可能であることを示すとともに、オゾンマイクロバブル導入によるエネルギーコストの低減可能性を示した。4.高度膜処理:超微粉炭パルス添加法は膜ファウリング抑制方法として有機膜のみならず無機膜についても有効であることを明らかにした。超微粉炭パルス添加後のプレコート作成のための膜ろ過フラックスの最適化を検討し、プレコート時の膜ろ過フラックスは、通常の膜ろ過と同じで良いことが分かった。また、微粉炭は塩素共存下で酸化の触媒として有効であり、溶存2価マンガンを表面に酸化析出し、その後、膜で分離除去する新規なマンガン処理方法を提案し、そのメカニズムや基本特性を解析した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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