研究課題
これまでに、大学や研究機関ごと、また、分野ごとに、その研究力を定量的に把握する指標を検討し、量・質の様々な指標とともに、「厚み」の指標もくわえた評価が必要であることを報告した。今年度は、その報告書を作成し公表するとともに、海外の取り組み(英国、ロシア、韓国、台湾)との意見交換を実施した。英国におけるResearch Excellence Framework(REF)やSnowball metricsにおける指標の取り扱いとの比較と、厚みを加えることの是非、また、ロシア、韓国、台湾とは、非英語論文の研究力について、量・質・厚みの観点でどのような評価指標が検討可能か、についての議論を深めた。さらに、2018年12月には、英国、ロシア、韓国、台湾から、研究力分析に関する専門家をおよびし、国際シンポジウムを開催した。この取り組みを通じて、定量的評価は適切なもとに使われれば、研究力を分析する非常に有効なツールとなること、ただし、そのためには、複数の異なる観点での指標を用いることが重要であり、一つの指標やランキングに依存した研究力分析は推奨できないことなどを、共通の合意として得た。厚みに関しては、現状を把握する指標であるとともに、将来の大学の研究力の向上を予測する基盤となる指標であり、また、将来の大学の評判とも相関する指標であることが分かった。こうした厚み指標による研究力の将来予測可能性については、今後の課題として検討をすすめたいと思っている。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
学術の動向
巻: 23 ページ: 64, 67
10.5363/tits.23.12_64
https://www.ruconsortium.jp/site/tf/248.html