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2016 年度 実績報告書

3次元 in vitro 転移モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16H06601
研究機関北海道大学

研究代表者

大澤 崇宏  北海道大学, 大学病院, 医員 (60374443)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワード腫瘍 / 転移
研究実績の概要

本研究では、3次元 in vitro 転移モデルの開発を試みている。このin vitro 転移モデルでは、原発巣としてヒト前立腺がん細胞 (PC3-GFP) のマウス皮下移植腫瘍の細切片とコラーゲンIの混合塊を原発巣ディッシュ上に静置し、転移巣としてヒト骨髄間質細胞(HS-5)とコラーゲンIの混合塊を、別の転移巣ディッシュ上に静置し37℃でインキュベートして 固定化したあと、それぞれのディッシュをPolyethyleneチューブで接続し、蠕動ポンプを用いて培地を循環させ、転移巣と見立てたディッシュには原発巣ディッシュ由来のPC3-GFPを確認している。この実験系においては、3次元 in vitro 転移モデルの最適化および確立がなされている。なお、この実験結果についてはProstate Cancer Program Retreat SPORE Meeting, 2016において発表を行った。一方で、生体内での現象をより忠実に再現する目的として、原発巣・転移巣ともにコラーゲン塊表面を血管内皮細胞により被覆したモデルの確立を試みており、一定の成果を挙げたが、血管内皮の被覆方法や画像イメージングの取得においてまだ不十分である。血管内皮の種類や実験条件の設定について引き続き検討が必要な状況であり、共同研究室と連携することで、原発巣・転移巣ともにコラーゲン塊表面を血管内皮細胞により被覆したモデルの確立を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでに3次元in vitro転移モデルにおいて原発巣としてヒト前立腺がん細胞 (PC3-GFP) のマウス皮下移植腫瘍の細切片とコラーゲンIの混合塊を原発巣とし、転移巣としてヒト骨髄間質細胞(HS-5)とコラーゲンIの混合塊を、別の転移巣として、それぞれのディッシュをPolyethyleneチューブ(内腔をコラーゲンIでコーティング)で接続し、蠕動ポンプを用いて培地を循環させる実験系は確立しているが、その後に原発巣・転移巣ともにコラーゲン塊表面を血管内皮細胞により被覆したモデルの最適化に予想以上に時間を要している。

今後の研究の推進方策

今後、3次元モデル(Macro-fluidicモデル)の最適化のために、研究協力者と定期的にディスカッションを行い、研究の修正をはかる方針である。特に、原発巣・転移巣ともにコラーゲン塊表面を血管内皮細胞により被覆したモデルの早期確立を目指す。また、原発巣として細切されたヒト腫瘍組織片を用いるための準備も平行して行う。本研究は、転移のメカニズムを解明する上で役立つと共に、実臨床においても早期再発予測および、治療効果予測といった微量がん細胞を標的とした治療戦略の構築に繋がることが期待されるため、遅滞なく研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Providing prostate cancer survivorship care in Japan: Implications from the USA care model.2016

    • 著者名/発表者名
      Osawa T, Wittmann D, Jimbo M, Keller ET, Namiki S, Abe T, Shinohara N, Skolarus TA.
    • 雑誌名

      Int J Urol

      巻: 23 ページ: 906-915

    • DOI

      10.1111/iju.13186.

    • 査読あり

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公開日: 2018-01-16  

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