研究課題
本研究は、健常者と神経変性疾患患者を対象に、他者からの社会的評価における価値表象プロセスの加齢に伴う生理学的変化、脳損傷に伴う神経学的変化の背景にある神経基盤を多角的な脳イメージング法を用いて、脳の機能的側面と構造学的側面から明らかにすることである。本年度は、パーキンソン病患者と健常高齢者を対象に他者からの社会的評価を想定した評定課題を実施し、行動データの取得とMRIを用いた脳画像データの取得・解析を行なった。健常者とパーキンソン病患者から取得した評定課題の成績と灰白質体積との関連を解析した結果、他者から褒められた場合に惹起される快感情には眼窩前頭皮質や後頭葉領域が関わっていることが示された。当初予定していた疾患群の被験者数に達していないことや脳の機能的側面からの検討は実施できていないが、対人関係に関わる心理過程に対し健常群と疾患群において脳イメージングを用いた相補的な検討で得られた成果は、今後の心理学や医療福祉領域の発展に寄与する知見となり得る。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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認知症の最新医療
巻: 28 ページ: 29-33