言葉の学習を可能にするインプットの性質を探るべく、日本語の動詞に焦点を当て、絵本テキストに対して述語項構造や非言語情報をアノテーションした絵本述語項構造コーパスの設計と構築を行なった。このような言語資源はこれまでに例がなく、今後様々な言語獲得研究に応用できる可能性がある。また、このコーパスを用いて、日本語の動詞の意味の学習の手がかりになると提案されている項や格が、絵本でどのように分布するか調査を開始した。子ども向け自然発話と比較して、絵本はより明示的に項や格を使用する傾向があることが明らかになった。
|