中性子利用は、今後基礎研究から産業応用の広範な分野で需要が大きくなると考えられており、検出効率が高い検出器の開発が求められている。本研究では、高速応答を示す中性子検出用途のシンチレータに着目した。有機結晶は中性子との反応断面積が大きく、蛍光寿命が速いという特徴をもつ。一方、既存の有機シンチレータ結晶は低融点で、温度上昇による性能劣化が起こりうる。そこで、より高融点で、高速応答・高発光量の有機結晶の研究開発を行った。 候補材料をブリッジマン法により育成した。育成結晶において高い融点があり、高速応答,高い発光量を示すものができた。また、検出器への応用に向けて大口径化も行った。
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