高安動脈炎における抗血管内皮細胞抗体(AECA)活性を測定し、SARFを用いて高安動脈炎における新規自己抗原の同定を行った。同定した2種類のAECAの測定系を確立し健常人、高安動脈炎患者、他膠原病患者における出現率を測定した。抗膜蛋白A抗体は高安動脈炎の36.9%で、抗膜蛋白B抗体は高安動脈炎の30.4%で検出された。他膠原病での検出はSLEにおいて4%程度で認めるのみで、これらの抗体は高安動脈炎に特異的な自己抗体であると考えられた。本検討では、巨細胞性動脈炎での検出は認めなかった。各自己抗体は比較的特徴的な臨床徴候を示しており、更にTNFαによる血管内皮細胞活性化を増強させる効果を認めた。
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