本研究では,野球の打撃動作における上半身の初期姿勢の違いがスウィング動作に及ぼす影響を明らかにするために,標準動作モデルを用いたバット・上半身のシミュレーションモデル(関節角度入力)を構築した.被験者10名によるティー打撃動作における標準動作モデルを作成し,シミュレーションモデル(angle-driven)の構築を行った.最適化計算では,バット・ヘッド移動距離最小,初期バット傾斜角最大,初期バット傾斜角最小を実行した. その結果,バレル側(バット・ヘッド側)では,肩関節の屈曲伸展,手関節の撓尺屈,ノブ側(グリップエンド側)では,肩関節の内外転角において,実測値に対して大きな差がみられた.
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