研究課題
本研究遂行にあたり準備すべきことが多岐にわたり、平成28年度まではまだ本格的に研究が開始できていなかったが、平成29年度において体制を整え、本研究で実施した事項を下記に示す。①妊婦からの羊水・血液提供を依頼するため、筑波大学附属病院産婦人科医の全面的な協力を得て、本研究は倫理委員会で承認された。承認まで時間を要した理由として、本研究から得られる結果に関してはすぐに何らかの臨床的意義を見出せるものではない可能性があるため、このことを含めて十分に倫理委員会で検討を重ねる必要があったからである。②羊水幹細胞の培養条件の再検討を行った。具体的には、Chang BおよびChang C培地が日本への輸入を禁止され、日本ではChang BおよびChang C培地を使用することができなくなったためである。したがって、新たに培養条件を設定する必要が生じた。日本で使用できる羊水幹細胞培養専用の培地として、Amniomax II培地がある。これに関してはすでに羊水幹細胞の成功および羊水幹細胞の継代が可能であることを証明する報告が海外からなされている。以上より、本研究でもAmniomax II培地を使用することが妥当と判断した。これらの内容は、倫理委員会でも承認済みである。③本研究計画については、海外の学会The 29th KSPN-JSPN joint meeting(soul, 2017.5.19)でも、これまで報告してきたヒト神経管閉鎖不全症の早期診断のための生物学的マーカー(一次神経管形成における背腹側マーカーやエピジェネティックマーカー)の発現程度に関する基盤的な研究結果を踏まえて発表した。十分新規性もあり、今後の臨床応用へ大いに期待できると思われる。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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小児の脳神経
巻: 43(1) ページ: 25-29