1、HELZ2のPPARgおよび糖代謝、インスリン抵抗性の解明に関する研究 前年度行った、NDおよびHFD負荷したHELZ2マウスにPPARgのリガンドであるピオグリタゾンを投与した研究で得られた脂肪組織よりRNAを抽出し遺伝子発現を確認した。予想通りWTマウスではピオグリタゾン投与群でPPARgおよびそのターゲット遺伝子であるPERILIPN遺伝子やAP2遺伝子等の発現増加を認めたが、HELZ2 KOマウスではその変化を認めなかった。この結果はHELZ2が生体内の脂肪組織においてPPARgの転写共役因子として機能することを確認でき非常に重要な発見であった。 2、褐色脂肪組織および脂肪細胞のブラウニングに関する研究とHELZ2のサーカディアンリズムに関する研究 ND負荷下におけるWTおよびHLEZ2 KO マウスに、暗期において4℃負荷を4時間暴露する急性寒冷暴露を行った。KOマウスは、WTマウスと比較して寒冷刺激において体温低下が抑制されていた。この結果から、HELZ2は生体内において熱産生に関与する遺伝子でることが確認された。また、PPARgを含むPPARファミリーは熱産生に関与することが報告されており、HELZ2はPPARgなどを通して熱産生に関与すると考えられた。 HELZ2は、BATにおいても明期の発現増加傾向を認めた。WATにおいては明期、暗期とは別の発現変化を認めとり、上記の結果を踏まえて検討してく予定である。
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