研究課題
前年度からの研究に引き続き,2017年度は「単調劣モジュラ関数最大化を用いた疎性モデル」の開発に取り組んだ.成果として,辞書選択(dictionary selection)と呼ばれる圧縮センシング・機械学習の問題に対して,ロス関数の制限強凸性を利用した組合せ的近似アルゴリズムを開発した.辞書選択における目的関数は劣モジュラ関数とは限らない.従来,非劣モジュラな目的関数に対しては,劣モジュラ比(submodularity ratio)と呼ばれる指標で近似比評価がなされてきた.対して,本手法では制限強凸性に注目することで,劣モジュラ比を用いずに近似アルゴリズムを与えた点が新しい.また,これらの結果をオンライン最適化の設定に拡張することにも成功した.本成果は機械学習系国際会議に投稿中である.また,前年度に得られた「離散凸性による劣モジュラ最適化に対する新たな近似比評価」に関する成果が,``A New Approximation Guarantee for Monotone Submodular Function Maximization via Discrete Convexity''として,理論計算機科学系国際会議ICALP 2018に採択された.加えて,2017年10月に筑波大学で行われたRAMPシンポジウムにて,「整数格子点上の劣モジュラ最大化と近似アルゴリズム」の題で招待講演を行った.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Proceedings of the 45th International Colloquium on Automata, Languages, and Programming (ICALP)
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オペレーションズ・リサーチ
巻: 63 ページ: 36-42