本研究課題では主に2つのプロジェクトを実施した:(i)言語的多様性・異質性が経済発展に対して与える影響を,国際比較しながら実証的に分析する.(ii)国際移住に伴うskill transferに纏わる言語的摩擦と,移住に関する意思決定との関係を,空間経済理論的に分析する.(i)では,言語の異質性が経済成長に与える正の影響と負の影響を分離して推定した.また国際的な連携の取りやすさの指標として,英語までの言語的距離の指標も含めて分析を行った.(ii)では,使用言語が異なるという設定の下,労働力の国際移転に伴う摩擦費用を導入した空間経済モデルを用い,高スキル労働者の国際的な空間分布を解析的に分析した.
|