本研究は小惑星や彗星などの小天体が地球型惑星に衝突した際の大気散逸を明らかにすることを目的としている。主に次の2つのポイントで研究を進めた:1)レーザー照射実験による衝突蒸気雲運動の観測、2)探査機の直接観測による小天体の力学進化の解明。蒸気雲の可視化のためにシュリーレン法を用いた高速度観測装置の開発を行なった。衝突閃光や感度の問題があり、改良が必要である。地球型惑星への主な衝突体である小さな小惑星の質量分布を明らかにするため、衝突実験を行い小さな小惑星の質量損失率を求めることができた。さらに、はやぶさの探査画像から小惑星帯から地球近傍への小惑星の移動の観測的証拠を発見することができた。
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