亜鉛含有ゼオライトは、多価イオン交換剤や触媒としての応用が期待されているが、その合成は困難であり、報告例は限られていた。本研究では様々な合成条件下において種々の骨格構造を有する亜鉛含有ゼオライトを合成すべく、主に原料の調製手法に着目し検討を行った。開発した共沈法を用いることにより、MOR型、*BEA型、MFI型といった種々の構造の亜鉛含有ゼオライトを合成することに成功した。得られたゼオライトはルイス酸性を示す他、高いイオン交換容量と2価陽イオンに対する選択性を有しており、応用展開が期待される。原料添加順序の工夫によりCHA型ジンコシリケートゼオライトの合成にも初めて成功している。
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