カハール介在細胞(ICC)のマーカーであるANO1を発現する細胞を恒久的に標識したマウスにおいて、ICCだけでなく平滑筋にも標識が認められたことから、両者の共通前駆細胞がANO1を発現することが示唆された。抗ICC抗体AICを用いた免疫染色により消化管筋層間にc-Kit陰性AIC陽性細胞が一部認められた。腸炎モデルにおいて他のICCマーカーに比べてAIC陽性細胞が保持されていたことから、AICが脱分化ICCのマーカーとなる可能性が示唆された。培養ICCに対する一酸化窒素(NO)ドナー処置は低濃度で増殖促進、高濃度で細胞数の減少が生じるため、NOがICCの再生と障害を制御する可能性が示唆された。
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