純粋小脳型の脊髄小脳変性症 (SCA) 患者と健常者の視覚誘導性・記憶誘導性サッカード課題 (VGS・ MGS) での衝動性眼球運動(サッカード)を、ビデオ式アイトラッカーで計測解析し、臨床症状との対応を検討。SCA群のVGS課題で既報告にある振幅変化のみならず潜時延長を認め、重症度と相関した。主たる病巣が小脳皮質にある病態での潜時延長は、小脳の眼球運動制御経路に関する新しい知見である。また臨床症状と相関するパラメーターは、病態評価に利用可能と考えられる。同じ課題で指標の動きを指でなぞらせた場合の眼と手の動きの同時計測も開始、運動障害における手と眼の関係を確認した。
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