全身性強皮症と全身性エリテマトーデスの重複症候群では、ループス腎炎の頻度が低く、漿膜炎の頻度が高くなることが知られている。本研究では、新規強皮症モデルマウス(Klf5+/-;Fli1+/-マウス)を用いてイミキモド誘発性SLEモデルマウスを作製し、両疾患の病態干渉の分子メカニズムを解析することを目的として立案された。追加解析により、新規強皮症モデルマウスでは皮膚硬化・間質性肺疾患のほかに、心線維化と消化管蠕動運動障害を発症すること、腎臓の線維化を発症しないことが明らかとなっているが、この事実を踏まえ、現在イミキモド誘発SLEモデルを作製し、病態干渉の分子メカニズムについて解析を進めている。
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