本研究は、心疾患患者の再入院と運動機能の関係をメタアナリシスの手法を用いて検証し、さらに運動機能の改善と再入院の関係について調査を行った。その結果、心疾患患者の身体機能と再入院や生命予後との関係について報告されていた論文は、下肢筋力、握力、歩行速度、バランス機能などの指標が使用されていたが、最も多く報告されていた指標は6分間歩行試験であった。さらに、運動機能の改善と再入院の関係について調査を行った結果、観察期間中に25.6%の患者が心血管由来の再入院をした。また介入によって運動機能面の改善は認められたが、観察期間1年間では運動機能の改善群と非改善群で再入院率の有意な差を認めるには至らなかった。
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